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暮らすように働く 2021年1月~6月

ネパリスタッフが、日々働きながら感じることを思うままに書いています。

6月

オリンピック開催まで2ヶ月を切り、開催するべきではないと訴え、中止を求める署名が40万筆近く集まり、今現在もどんどん増え続けています。世論調査でも8割以上が延期か中止を望み、コロナ最前線の医療現場や感染症専門家たちもこれ以上の感染拡大は助かる命が助からなくなると強く警告しています。ワクチン接種も進んでいない日本で無理矢理オリンピック&パラリンピックを強行して何の意味があるのでしょう。誰の利益になるのでしょう。IOCの“命よりお金”という体質が顕著になり、日本人の我慢強さで乗り越えよ、多少の犠牲はつきものだという傲慢さに、平和の祭典という意義そのものが問われています。コロナ禍が長引き失業者、ホームレス、自殺者が増えていても対策ができていない中、緊急事態宣言下でも実施する、中止はあり得ないと平然と強弁する人達の顔は化け物に見えます。首相はIOCにしか中止の権限はないといいますが、結果責任をIOCは負ってくれますか。有観客で実施しできるだけ損失をカバーするという意見がありますが、命を犠牲にしてまでやる理由にはならないと思います。(春代)

コロナの感染拡大は、日本でもインド型を注意するように呼びかけられていますが、ネパールにも、その感染は拡大して、生産者、奨学生や養護施設の子どもたちや周囲の大人の人々にも感染者が確認されるようになり、その広がりを感じています。そして、3週間続いたロックダウンが更に1週間延びることになり、その影響が心配されます。一番大変そうなのは、ポストコロナの生活再建かもしれないと感じています。今は、激励するしかありませんが、「いつも一緒にいるよ」とメッセージを送っている昨今です。日本の私たちの元に商品は当然ながら届かず、インドやネパール国内の物資移動も難しい昨今ですが、共に乗り越えて行きたいと願っています。(完二)

夏カタログが完成しました。今年は3月から気温が高く、梅雨入りのニュースも早くてすっかり夏気分になっていたので、ようやくという感じでした。カタログを詰め込んだ大量の段ボール箱が事務所に届き、封を開けたら目に飛び込んできた鮮やかな青い表紙は、思わず「お~~!!」と声を上げるほどインパクト満点。ワクワク嬉しくなりました。新商品の屋我地島の塩やシーソルトチョコレートも早速ご注文をいただいています。皆様にもぜひ楽しんでいただければと思います。(早苗)

「入管法改悪法案」が事実上の廃案となり、ぎりぎりのところで最悪にならずに踏みとどまれて安堵しました。世論で止めることができるんだとほんの少し希望を取り戻せましたが、そもそも人権侵害甚だしい「改正案」が出されたこと自体ここまでひどいものかと驚きました。またスリランカ人ウィシュマさんが3月に名古屋入管で亡くなられたことは本当に悲しいことでした。国の管理下の施設で人が亡くなり、その情報が全く開示されないとはどういうことなのでしょうか。「これは死刑ですか?」とウィシュマさんの妹さんが言われていました。国が、勝手な線引きで命の重さをはかってよいものでもありません。ネパールの方を日本にお招きした際の、入国審査の方の疑うような目つきにいつも気分が滅入ったことを思い出しました。異質なものは全て敵と思っているのでしょうか。そんな社会は幸せなのでしょうか。(百合香)

4月、ネパリスタッフで群馬県・草津にあるハンセン病国立療養所栗生楽泉園の敷地内の、重監房資料館に行きました。全国の“反抗的”な行動を起こしたハンセン病患者の方々を収監していた重監房の再現模型や、収監者の記録、証言、発掘調査の記録の展示などがされています。春代さんと完二さんが昨年行かれた際に、「本などで学べることと、実際に重監房の再現模型を見るのとでは全く違う」と仰っていましたが、実際に行ってみて、入るのも躊躇ってしまうような、薄暗く、閉塞的で、生きていける心地がしないような空間が続いていました。言葉で表現するのも、とても難しいです。収監された方々の記録も展示されており、大多数の方々は伏字でお名前が記録されていました。1947年頃まで使用されていた重監房によって、想像も出来ないほどの苦しみを負われた方々、亡くなられた方々のお名前を、75年近く経った今でさえ知る事ができない。その事実がとてもショックで、無知であった自分に対しても大きなショックを受けました。夏カタログから販売を開始したシーソルトチョコレートや屋我地島の塩の商品を通して、一人でも多くの方々と、今の問題として共に考えていきたいです。(萌)

5月

各地から様々な花の便りがきかれ心なごみます。辛い花粉症も収まり活動シーズンのはずなのですが、コロナ感染は一向に収束の気配がなく行動が制限されます。1年以上の経験も積み、諸外国の成功や失敗の例も見てきて、対策の合理性と進化を期待したいのですが、我が国のトップは相変わらず手洗い、マスク会食、自粛などを国民に求めるばかり。やれることは何でもやる、躊躇なくやると言いつつ、結果が見えません。ウイルスの進化のスピードは圧倒的に勝り、医療現場は疲弊しています。使命感の強い医療者が命の選別を強いられるとはどれほどの苦しみでしょう。我慢強いと言われる国民も先に明るい見通しがあれば辛抱できますが、きちんとした情報が伝わらないまま長期化する自粛政策と非難合戦は将来社会にどんな後遺症をもたらすか心配です。今年は衆議院選挙があり、知事や市町村長選挙もたくさんあります。“災い転じて福となす”コロナ禍で首相や大臣、各首長の判断力、実行力がよく見えたので選挙では国民の判断力と実行力を示しましょう!(春代)

コロナ感染、ウイルス変異でなかなか治まらないどころか拡大の一途。お付き合い先のネパール、インドは取り分け急拡大中で、物資が思うように入って来ません。そのなか、コーヒー村出身の若者(専門は、農業)がスパイス調査や調達、コーヒーの様子を私たちに代わり、現地を訪問したりしながら情報を送ってくれています。又、奨学生のなかで急病が出たりして、病院で治療をしてもらったりすることも起きています。昨日も、急病で痛みに耐えきれず病院へというケースがありました。薬で様子をみていますが、手術が必要な場合には、コロナ急拡大のなかで日程が確実に設定できない状況下になっています。早く落ち着くことを願うばかりです。(完二)

GWも過ぎていよいよ夏到来ですね。今年は3月から気温が高かったので初夏の花も4月に咲き終わってしまいました。どんな夏になるのでしょうか。うん米を栽培している奥州市では、雪の多かった年はお米が豊作だとか。ますますおいしいお米ができるのか!と楽しみです。コロナ禍による自粛生活も二巡目で、出かける先も会う人も少ないままが当たり前になってしまいましたが、気持ちまで縮こまってしまわないよう、視野を広く外を向いていきましょう。(早苗)

「コロナ禍」という言葉が私たちの日常に根付いて1年以上がたちました。便利な言葉でよく使ってしまいますが、「わざわい」という漢字の「災い」と「禍い」の意味の違いを知ってなるほどと思いました。皆さんご存知かもしれませんが、「災い」は防ぎようのない天災、「禍い」は人々の努力や工夫によって防ぐことができた事象に使うそうです。ウィルスの発生は防げなかったとしても(私たちのライフスタイルが促進させた面もあると思います)、それによる様々な社会的影響や感染拡大は私たちの工夫で最小限に抑えられる方法があるのではと思います。「コロナ禍」という言葉に慣らされず、意味をしっかり認識して使っていかなければと思います。これ以上不平等な我慢の押しつけが続くと、社会は大変なことになってしまいます。自分はこんなに我慢しているのにという人への憎悪が心に潜む差別意識を加速させ、市民同士が監視し合う社会に向かっています。人智をもって乗り越えていかなければと思います。(百合香)

度重なる突然の緊急事態宣言の発令に、様々な職業の方の悲痛な声が聞こえてきます。私の好きなアーティストは「ライブは生業で生きる糧。この時期に準備して開催までこぎつけたミュージシャンは相当な気合いでやっている」、いつか行きたい谷中の本屋は「本や絵は生活に必要なもので場所も求められていると1年前に実感した。孤独な日々になるかもしれないが、灯りは消さない」と、つぶやいていました。たしかな誇りを持っている自らの仕事が「不要不急なイベント」「不要不急な営業」という括りにされてしまったら、悔しいです。仕事への愛情やプライドも含めた人間の尊厳を、政治が簡単に奪ってしまってはいけないと思います。奪うのではなく、守る為にはどうすればいいのか、現場を知って欲しいと思います。みんなの一つひとつの声が、霞ヶ関に届く事を願います。(萌)

4月

桜の便りが聞かれます。コロナ禍で花見は避けるようにと呼びかけがされていますが、桜をわざわざ観に行くという感覚がありません。幸いなことにソメイヨシノは生活環境の中にあり、家を出れば観ることができるからです。直営店のある「あーすプラザ」の横の通り抜けの細道は、両側に並ぶ桜で見事な桜のトンネルになります。満開の頃には提灯も灯され夜桜が楽しめます。花見と言うと思いだされるのは沖縄島の本部半島で、連れて行っていただいた八重岳の約7千本と言われる寒緋桜の可憐で濃いピンクの花々と、散ると紫の絨毯のようになるカトマンズの王宮前通りのジャカランダ(和名・紫雲木)の花々です。和名のごとく紫の雲のような花が見たくて5月初めに行くように仕事の調整をしたことが何回かあります。沖縄の寒緋桜はまた観ることができても、カトマンズのジャカランダはもう観ることができないかもしれないと、また一つ年を取り感傷的になる今日この頃です。 (春代)

コロナは、なかなか終息しないですね。輸入も影響を受けています。ネパールのみならずインドからも送る時間が大幅にかかっています。特に、様々な許認可が遅くなっている、手続きに時間がかかることも影響しています。ネパールへ事実上行ける状態にもなく、数十年の年月をかけて築いたネットワークを駆使しながら、フィールド調査や物作りを続けています。子ども達、奨学生のフォローアップも同様です。昨今のオンラインを通じた活動もできないかと試みましたが、回線の速度が大変遅いことなど整備環境も大きく違い、また、立場の違いもあり難しい側面がありますが、少しでも活用の幅を広げていく良い機会と思い、工夫しながら挑戦しています。子ども達の様子や、農民の暮らし等を新しい形でお伝えしたりできないかと思案中です。(完二)
お客様からのご注文の出荷作業で商品棚からピッキングしながら、どんな方がこの服を着られるのかな?食材をどんな料理に使われるのかな?と勝手に想像を巡らせています。ホームページでネパリのアレンジレシピをご紹介していますが、スパイスをたくさん買ってくださっている方は、オリジナルレシピを楽しんでいらっしゃるのでしょうか。ハニーピーナッツやピクルス、くるみはどうやって召し上がっていらっしゃるのでしょうか。お聞かせいただけると嬉しいです。(早苗)

世界経済フォーラムが公表した2021年の男女格差指数は、ネパールは114位、日本は120位(156ヵ国中)でした。“格差”なので単純な比較はできませんが、それでも衝撃ですし、そこから感じることとお伝えしたいことはあまりにも多くあるのですが、さらに世界全体で男女の完全平等を達成するには、135年かかるといわれていると知りショックでした。昨年の99年から、コロナ禍の1年で36年も伸びたそうです。コロナの影響は本当に深刻です。135年も先に延ばしては絶対にいけませんし、そもそも環境破壊により温暖化が進む地球の未来は、この10年が勝負だとききました。地球上に生きる生物が、共に分け合い豊かに生きる社会に舵を切るためには、これまで弱い立場を強いられてきたものたちの声なき声を政治や経済につなげることしかないと切に思います。もう後回しにはできません!私たちは、その想いを商品に込めて、一人でも多くの方に届けていきたいと思います。(百合香)

最近、Podcastという音声配信コンテンツを聴くことが一つの愉しみになっています。ラジオで放送されている番組はもちろんのこと、一般の方も配信することができるので視聴するチャンネルを探すだけでも愉しいのが魅力の一つです。私が決まって聴く「認定NPO法人ほうぼくチャンネル」「せやろがいおじさんのコネラジ」「もしもし世界」などのチャンネルでは、社会的な大きな問題を、対談形式で日常の小さな小さな瞬間の問題にまで落とし込んでいくので、ニュースなどで報道として知る情報よりもとても聴きやすく、自然に頷いてしまったり、私もあの時加害者だったのかもしれない…などと、自然と私も会話に入っているかの様な感覚になれます。今の社会に色々と感じる事はありますが、誰とも共有出来ないでいると、自分の中で溜め込むだけの苦しい作業となってしまいます。やはり大切な人と会えるうちに会い、語り合う、それだけで救われたり楽になれるのが人間であるのだと改めて感じています。(萌)

3月

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長の女性蔑視発言は国内外に大きな波紋を引き起こしました。本人はもとより委員会も関係各団体も政権も想定外の厳しい反応に対応が日を追うごとに変化しました。そして、高齢でもない女性が会長に就任し一件落着でしょうか。真のジェンダーフリーにはまだまだ時間とエネルギーが必要です。これを機に大きく前進したいですね。ところで、森さんの家庭はかかあ天下で森さん以外はみな女性。心優しいおじいちゃんで女性蔑視などとんでもない、そうです。以前も森さんは夫婦別姓問題で「家内から別姓にと要求されたことはない。不必要だ」と、国会で発言され驚きました。自分の家庭が基準なんですね。政治家として要職につき国家の舵取りをする人の判断基準がかなり恵まれたご自分の家庭だというのは困ります。誰よりも弱者に対する想像力をもっていただきたい政治家達の想像力の貧困さは目に余ります。選挙で『ノー』を突きつけましょう! (春代)

今月は、ネパールのことも伝えたいのですが、ちょっと身近な話題へ。森元首相の女性蔑視発言から日本女性の社会進出が遅れているという議論、色々なところで話題になっていますね。欧州をみても、オールタナティブ・トレードからフェアトレードという活動が活発になる1990年代、女性の社会進出は、まだ日本も、欧州も、米国もそう変わりない男中心の社会でした。様々な要因が能力ある女性の社会進出を阻んで来たので、フェアトレード基準にもジェンダーバランスの指標が入っています。男女差別の象徴ともいうべき姓の選択制を取り入れることを国連から勧告されている日本です(男女平等社会への登竜門)が、日本の最高裁は、昨年末、夫婦別姓を認めないのは合憲としています。国際社会との認識の差(遅れ)は、どうしようもなく大きい。昨年亡くなられた米連邦最高裁判事ルース・ギンズバーグのような人がいたら、と思ってしまいます。昨今の議論が盛り上がり、活気ある日本になることを願っています。(完二)

最近のニュースはオリンピックがらみの女性差別発言とその後の対応でもちきりです。「明らかにアウト」な発言のどこが問題なのかが全くピンとこない人がいること、おかしいと思っても忖度して何も言えない不健全さが露呈しました。昨年末に障害福祉業界の重鎮が性暴力で訴えられました。毎年大規模なセミナーを開き、各省庁や有名政治家ともつながりの深い人でした。その裏でのセクハラやパワハラに周囲は何も言えなかったとのこと。声を上げた方々の勇気と正義に敬意を表します。2年ほど前に社会派フォトジャーナリストが性暴力で訴えられましたが、ほとんど同じ図式のように思われます。立派なことをしているから、第一人者で権力を持っているから、周りが何も言わないから許されていると勘違い。周囲はパワハラを恐れ、その業界でやっていけなくなるからと押し黙る。でも、そうした構造は大なり小なり自分たちの周りにも蔓延していて、ダメなことをダメ、おかしいことをおかしいと言える空気を取り戻さないと社会は変わらないですよね。黙っているのは認めたのと同じだという認識と、声をあげる人が守られる社会をまず自分の足元から作っていかねば。(早苗)

新型コロナウィルスの感染拡大からもう1年。まさか1年も続くとは。未だ政府による科学的な対策や必要な支援策はとられていないと多くの人が感じていると思います。間もなく東日本大震災から10回目の3.11。1日1日の積み重なりの、私たちのこの10年。原発は再稼働を許してしまい未だ推進されています。原発事故被害者の方々のお気持ちはいかほどかと申し訳なく悔しく思います。戦後76年、沖縄・辺野古の新基地建設のための埋め立てに、ご遺骨が眠る激戦地の土地が海に捨てられようとしています。人の尊厳を根こそぎ奪い取る冷酷なことを、この時代を生きる私たちは許してしまっています。何とかしなければと危機感がありますが、希望も感じています。今回、春カタログでご友人ご紹介キャンペーンを行ったところ、とても多くの方が大切なご友人の方をご紹介下さいました。FAXや申し込み用紙に、手書きで丁寧に書かれたお名前から、どんな方だろうとワクワクしながらお手紙を書いています。楽しく、美味しく、気持ちよく日々暮らしながら、理想の社会を共に目指す仲間をさざ波のように広げていきましょう!!ありがとうございます!!(百合香)

自粛という言葉が日常的に使われるようになった社会、そんな社会の中でも自分にできることはないかと自らの興味と行動する気持ちを大切にされている若い世代のボランティア・インターンの沢山の方々が事務所に来てくださいました。若い世代の方とお話していると、多くは就職という一つのゴールの様な物に悩まされているように感じます。自分にはどんな強みがあって、どんな会社で働けば良いのか…と卒業と同時に「正解」を見つけ出そうとしています。日本の教育では人と異なる行動や考えは排除され、個々を消させます。しかし社会にでるためには「あなたの個性は何ですか」「この会社に何をしてくれますか」という大人の問いに正解しなければいけないという矛盾があります。そんな社会ですが、私は沖縄で多くのかっこいい大人たち(沖縄カカオプロジェクトの仲間)に出会いました。守りたいものを守るため、それぞれの場所で生きる皆さんは、初めからその道にいらっしゃった訳ではありません。初めからその「正解」というものを見つけだしていたのではなく、点と点がつながり合っていく長い人生の中で軸が見つかった様に感じます。社会が強制する矛盾したレールに若い世代が苦しむことのないよう、いろんな生き方をしてもいい、一人ひとりの「正解」を見つけるまで時間はいくらかかってもいいんだよと、教えてくれる社会を作らねばと思います。そしてそんなかっこいい大人たちがいるんだよと多くの若者に伝えたいです。(萌)

2月

冬はコロナの感染爆発の危険があると専門家が警鐘を鳴らしていたように、深刻な事態になりました。自らの感染を防ぎ、他の人を守るためにマスク、手洗い、消毒は当然実行していても、冬はとても乾燥する時期なのでその対策も必要ですね。マスクは保湿効果がありますが、重ねて付けると保湿効果も感染防止効果も高まるとも言われます。例えば、洗えるウレタンや布マスクを下に、防御率の高い不織布マスクを上にとか、不織布マスクを下に、おしゃれを楽しむために布マスクを上にとか。頻繁に手を洗うと手荒れが心配です。クーネのリキッドソープは皮脂を取り過ぎないので手荒れを防ぎます。少量でよく伸び、保湿効果が高いクーネモイスチャークリームを塗ると更に安心ですね。(春代)

インド、ネパールも、コロナ感染が広がっています。生産者や農家には、その影響は少ないとの情報が来ていますが、実際には、途中の流通の滞りがあり、なかなか入手が大変になっています。このしわ寄せを大きく受ける子どもたちも大変です。学校がまだ閉鎖されているにもかかわらず、新学期の入学費用、学費を求められたりしています。この機に乗じて、追加費用を要求してくることがあります。養護施設MSCCでは、カトマンズ市にあるホームでは面倒がみられず、お隣パタン市の私立学校宿舎でお世話になりながら学校に通っています。先日、高校卒業資格受験のために願書をパタン市に提出したところ、最終学年での市を越えた学校編入は認められないとのこと。元の学校からカトマンズ市に願書を出すことになりました。しかし、在籍していない学校に、1年間の学費を支払うことを要求されています。これも、その一例かもしれません。教育費高騰と物価高騰で、人々の生活は厳しいなか、日頃からの応援に感謝しています。(完二)

年末に伺った沖縄・国頭でサトウキビの一節をいただきました。お聞きしたように水に刺しておいたら2週間で本当に根が出てきました。室内とはいえ、寒い横浜で昨日より今日のほうが根が伸びていて、すごい生命力!葉っぱが出てくるのを楽しみにして、これから毎日観察です。(早苗)

ビッグイシュー(2020.9月号/vol.390)に、感染症専門医の岩田健太郎さんが「コロナに一番強い社会とは、『人と違うことをウェルカムにする社会』だと考えている」と書かれていて、“なるほど!”と思いました。今私たちの社会は、コロナに強い社会に向かっているでしょうか?人と違うことをしたり意見を持つと非難され、ますます分断が深まっている気がします。そして、このコロナが最も私たちを悩ませている“人に会えない”ということが、さらにその溝を深めている気がします。人との違いが気になっても、実際に会って話せば理解し合えることはたくさんあると思います。「ああ、こんなふうに考えていたんだな」とか、「なるほど、そういう考え方もあるんだな」とか。さりげない会話の中での、そのような気付きや共感の機会が奪われてしまっていることに危機感を感じますが、日本社会の生きづらさが集約されたようなコロナ禍を、私たち一人ひとりに備わっている共感力で連帯し、乗り越えていきましょう!(百合香)

改めまして、ネパリで働き始めて1年と5カ月が経ちました、簑田萌と申します!このお便りの作成を毎月担当させて頂いているのですが、今年は、ネパリという「現場」で日々働く中で私が感じることを、このお便りを通して皆さまにたくさんお伝えできればと思っています。私が働き始めるとき、百合香さんが私に「まずは現場で働いてもらう!フェアトレードの現場の最先端!」と仰いました。頭が固い私は「…現場?え、もうネパールに行くの…!?」と脳内でクエスチョンマークが飛び交いました。ネパールに行けるなんぞ何十年も早い話で、もちろん横浜の事務所で働き始めたのですが、まさにここがすべての「現場」でした。この「現場」に立つまでは“フェアトレード”にとても懐疑的な印象を持っていたのですが、それは生産者と商品、商品と私たち消費者のつながりが見えにくかったからだと今は思います。嬉しかったこと、悔しかったこと、働く事や生きる事を学んだこと…私なりの言葉でお伝えできるように頑張ります!(萌)

1月

昨年1月、日本で最初の新型コロナウィルス感染者が確認され、2月、横浜に入港したクルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号の乗客に広がった感染から底知れぬ恐怖が伝わり、あれよあれよと云う間に社会を変えてしまいました。今年の幕開けも深刻なコロナ感染拡大ニュースで始まりました。ご自分の身を顧みず人々の命を守る最前線で闘う医療従事者の皆さん、人との接触を避けられないエッセンシャルワーカ―の皆さん、営業に強い制限のかけられる飲食店や事業所の皆さんのご苦労を思うと、その激動の日々を過去のこととして話せる日が一日も早く来ることを願わずにはいられません。お互いへの思いやりと更なる感染防止努力で、この危機を乗り越えましょう!(春代)

東日本大震災、ネパール大地震、大きな災害だけをみても想定外、そして、新型コロナの世界規模の感染拡大。まさかまさかの展開でした。どの災害をみても、より経済的に厳しい人々がより影響を受けてしまいます。ネパール大地震で村ごと土砂崩れで村を失い、暫く避難キャンプで生活された方も、その後、ようやくポーターとしてトレッキングの仕事について、高所を歩き回りながら家族を養ってきたけれど、今は、その仕事もない、厳しいと言います。悲劇のニュースも後を絶ちません。仕事につながる活動の大切さを感じています。そのようななか、嬉しいニュースもありました。養護施設を卒業する2名が看護師を目指すことになり、又、入学試験に合格したことでしょうか。そのサポートも、皆さまにご協力頂きました。有り難うございます。厳しい境遇にいる子どもたちも、皆さまの応援を頂き、この厳しい社会情勢下、がんばっています。インドやネパールには、まだ暫く行けない厳しい状況下が続くと思いますが、きめ細かく戦略的に動いて、その影響を最小限にして行ければと思います。(完二)

新しい年が明けましたが、新型コロナウィルスは収束の気配がなく今年も不安が続きそうです。東日本大震災から10年の節目を迎え、これまでとこれからを考えていかなければならない年ですが、集まり、語り合うこともままならず残

念です。それでも、こんなときだからこそ、離れていても、立場は違っても、身近なところからできることを日々積み重ねていくしかないのだろうと思います。お客様からの、温かい、力強い、思慮深いメッセージをいただくと世の中捨てたモンじゃない!と勇気付けられます。今年もよろしくお願いいたします。(早苗)

2013年の年末以来、年末年始はネパールを訪問していました。今冬はさすがにネパールを訪問できず、歯がゆい思いを抱えつつも、久しぶりの日本でのお正月をゆっくり過ごしました。近所の神社で引いたおみくじ(小吉でした)には、「世間の目を気にせず、自分の信じる道を歩みなさい」と、なかなか嬉しいメッセージに背中を押されました。そして、20年来愛用しているバイクで寒い冬空の下、あちこち走り回り、気分爽快。きっと、きっと、明るい未来が待っているはず。良いイメージを思い描き、気持ちは明るく前向きに、皆さまと共に、今年も1年間できること、やるべきことに精一杯力を尽くします。皆で共に乗り越えていきましょう!今年もどうぞよろしくお願いいたします!(百合香)

2020年の教訓を生かし、2021年は想像力と個々の意思が試される年になりそうです。ラジオを流せば「自粛のおねがい」ばかり耳に入ってくる毎日で、気が付くとこれから巡りあえていたであろう機会や出会いが、「不要・不急」という言葉によって知らぬ前に取り上げられてしまっているのでは?と考えてしまいます。今の私が形成されるまでに、不要なことはあったのだろうかと考えてみると…きっとないのです。私が自らできちんと立ち止まり、想像力を働かせて科学的に根拠のある行動をしていかないと、という思いと同じく、そのような行動をする事が表面的に批判されない社会をつくっていかなければならないとも思います。今年も少しずつ、皆さまと共により良い社会をつくって行きたいです!良い年になりますように。どうぞよろしくお願いいたします!(萌)