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カカオニブチョコレートができるまで tsuna17 2020a

チョコづくり 未来づくり 沖縄産カカオの夢

カカオニブチョコレートができるまで

インド産カカオと、沖縄県産の黒糖・粗糖のみを使用した、カカオ分84%のハイカカオチョコレート「LISAチョコレート・カカオニブ」。たっぷり加えたカカオニブのカリカリッとしたナッツのような食感と、フルーティーで爽やかな味わいがやみつきに。チョコレートのベースはビターです。苦味はマイルドで、カカオの美味しさを満喫できて食べやすい高カカオチョコレートです。カカオバターも使わず、手間を惜しまず、カカオニブを70時間以上じっくり練り上げました。添加物も一切使用していません。

1枚のチョコレートができるまで、道のりをご紹介いたします!

(1)原料は、カカオ豆と、黒糖・粗糖のみです。カカオ豆は、インドのカルナータカ州シモガ県の村で有機栽培されています。

(2)カカオポッドからパルプと共に種を取り出して、揉みながら種を取り出し集めます。数日寝かせ、かき混ぜてから再度数日おきます。乾燥させて保管します。

(3)ネパリ・バザーロがカカオ豆を輸入。沖縄の社会福祉法人名護学院「かふう」の皆さんが選別し、「ネクストステージ」に施設外就労として働きに来ている同法人「ゆいとぴあ」の皆さんがロースト、粉砕、殻の除去を行い、カカオニブができます!

(4)黒糖・粗糖は、沖縄の「西平黒糖」より。伝統七ツ釜製法にこだわり、製造されています。

(5)チョコレートを作っているのは、ネパリ・バザーロの工房「椿のみち」(岩手県陸前高田)。まずは原料のカカオと黒糖・粗糖を計量。究極にシンプルな原料です。

(6)カカオニブをすり潰し、ペースト状になってきたところで、黒糖・粗糖を少量ずつ時間をかけて加えていきます。

(7)70時間以上、じっくり練り上げます。カカオに含まれる油分を引き出し、黒糖・粗糖とよく混ぜます。余分な水分が取り除かれ、細かな粒子の滑らかな口当たりとなります。固化したら、カカオマスの完成です。しばらく寝かせて、味を落ち着かせてから使用します。

(8)カカオマスを溶かし、温度調整することで安定した結晶に整えます。ツヤが出て、美しく滑らかなチョコレートになります。カカオニブを加え、計量しながら型に流し込みます。とても繊細な作業です。

(9)冷やし固めたら、型抜きをしてチョコレートの完成です!検品しながら丁寧に包装します。

(10)作業所の皆さんにラベルシールを貼ってもらったクラフトパッケージに、チョコレートを入れます。商品の完成です!

◇製油&チョコレート工房「椿のみち」

「椿のみち」は、3.11の大津波で壊滅的被害を受けた陸前高田で、復興支援として伝統的な椿油をつくるために開設した、ネパリ・バザーロの製油所です。全国のたくさんの方たちのご支援のお陰で実現しました。
私たちが「沖縄カカオプロジェクト」で目指しているのは、沖縄でカカオの木を育て、チョコレートを作るまでの一貫事業です。陸前高田のスタッフは、チョコレートづくりの経験を積み、技術を磨き、知識を蓄え、沖縄でチョコレートづくりの環境が整った時、いつでもサポートできるようにしたいと懸命に取り組んでいます。

皆様、ぜひお召し上がりください!

(つなぐつなが 2020秋 vol.17より)