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暮らすように働く 2023年1月

スタッフ一言

年早々何を書こうかと迷いました。気になることはたくさんありますが、1月だから、年のスタートに相応しい元気なことを書こうと思うと、どうも出てきません。私は悲観的な人間ではないと思うのですが、最近、ため息をつくことが多くなりました。年のせいでしょうか。まぁまぁ、愚痴はこのへんで、今年の計画を少しご披露します。3年間、学習会など人が集まることを自粛してきましたが、皆さんとシェアしたいテーマがたくさんあるので、専門家や体験者をお招きして学びたいと思っています。原発について、アジア太平洋戦争に関すること、在日外国人の問題等々。専門家のお話を聴くだけでなく、参加者が語り合えるような場にしたいと思います。ぜひ、ご参加ください!(春代)

年振りにネパールに行って来ました。やはり、この目でみる、感じるは大切で、多くの発見、出会いと感じた旅となりました。最初に目に入って来たのは、仕事が減っている状況でしょうか。単にコロナの影響だけではなく、パラダイムシフトが起きているからだと思います。生活の向上が見られる一方で、置き去りにされ、依然として厳しい生活を余儀なくされる人々との二極化が進んでいるようにも感じました。その厳しい生活をしている皆さんも、少し応援をして向上する機会を得られた奨学金は、卒業生後、生きる技術、仕事を経て自らステップアップして行く姿を幾つも感じることができました。皆さまの応援あっての結果に感謝しています。(完二)

末の沖縄で、ずっと行きたかった佐喜眞美術館に伺いました。沖縄の地で拝見する「沖縄戦の図」は重く胸に迫ります。スパイ容疑で日本軍に殺された人、ガマに逃げ込む人たち、集団強制死を迫られる人々、痛恨之碑。ちょうどヤマトからの学生が来ていて、館長のお話を後ろで聞かせていただけました。戦時下の群集心理、「真実を見つめる少年」にだけ描かれた瞳。学生さんたちからは幾つも質問があがり、頼もしく感じました。普天間基地を見下ろす屋上では、県民の意思を無視して基地を沖縄に押しつけるヤマトへの怒りを投げつけられ、学生たちはどう感じたのか。心の隅に刻まれて、これからのいろいろな場面で考えるきっかけとなることと思います。(早苗)

年ぶりのネパールで、生産者の方々や奨学生、養護施設の子どもたちとようやく再会することができました。感染拡大に厳しい経済状況に、困難な中を生き抜き、逞しく成長している若者たちには感動しました。また、生産者の工房では、代表やマネージャーの方々だけでなく、ワーカーの方々も喜んで下さっているのが表情から伝わってきて、来れて良かったと心から思いました。ネパールではほぼ日常を取り戻していますが、「ネパリが来てくれて、やっとノーマルに戻ったと思えた」と言ってくださったのが嬉しかったです。コロナ禍で厳しいロックダウンが2回あったネパール。家から出られず、刑務所にいるようだったとマハグティのスニールさんは言われていました。私たちも行きたくても行けない、耐え難い時間でした。こうしてお会いして、たわいのない話で大笑いして、場と時を共有することが、生きる力になりますね。日本社会も、自分たちの生きる力を信じて、社会を取り戻していきましょう。(百合香)

ォトジャーナリストの安田菜津紀さんと佐藤慧さんの年末年始の取材報告を聴きました。沖縄で遺骨捜索を続けられている具志堅隆松さんと共に、福島県大熊町で娘の汐凪さんの遺骨を探し続けている木村紀夫さんの元へ再訪問され、搜索をされた報告です。感じたことは書ききれない程たくさんあるのですが、年末にかけて動きのあった原発や軍備費の「大転換」について、木村さんが涙ぐまれながら言われた言葉がとても重く、私の中に残っています。「何かあった時に、避難が必要な原発をなぜわざわざつくるんですか…。こんな悩まなくて言い訳ですよ。世の中の99%ぐらいの人たちはそういうことを考えないっていう…。本当に息が詰まりそうな感じですね。そういうことをちゃんと伝えられない、言えないって。特にここ(福島)で」。日本は年が変わると同時に「昨年のことは忘れて、気持ち新たに!」という風潮があると思うのですが、忘れてはいけないことがたくさんあります。年越しを喜べない人々はきっとたくさんいいらっしゃると思います。いち日、ひと月、1年の積み重ねだと思い、私たちの今の足元がどんな社会につながっているのか、考えながら日々を過ごしていきたいと思います。(萌)