暮らすように働く 2022年6月
スタッフの一言
アグリ笹森さんの田植えが天候に恵まれ5月下旬、順調に終わりました。これから草取りが大変ですが、特に草が生えやすく手のかかる無農薬米の栽培面積をこれまでより増やしてくださいました。アグリさんとお付き合いを始めて10年近くなります。省農薬米は田植え後にたった1回薬を使うだけで残留農薬の心配も全くなく、安全安心だからそれでと何度も言われるのを、無理にお願いしてなんとか一部栽培していただきました。あれから10年経つということは、アグリの皆さんも10歳年をとられたということです。それなのに、負担の多い無農薬米を増やしてくださるのは…お体、大丈夫でしょうか?精魂込めたお米がお客様に直接届き、美味しいと喜んでいただけてとても嬉しいといつも言ってくださるアグリの皆さん。有難いけれど、細く長く続けてくださいね!皆さま、アグリさんの心意気のうん米、ぜひよろしくお願いします!(春代)
コロナ禍で大変なここ数年のネパールでしたが、それも落ちついて来ています。生産者、奨学金を出している子どもたち、ホームの子どもたち、それぞれに元気にしているそうです。ホームの子どもたちの様子は近々、詳細に様子が届くことになっていますが、環境も大きく変わり、運営の仕方を変えるとの連絡が入っています。奨学金の現地コーディネーターのバラットさんは、大家族で暮らされていますが、先日、お婆さんが101歳でお亡くなりになり、13日間喪に服されたそうです。ホームの面倒をみて頂いている方々、特に、カトマンズ近郊の故ラムチャンドラさんのお連れ合いシャラダさん、そして娘のアニシュマさんは、コロナ感染以後、体調が悪く、通院されていらっしゃいます。息子のベンジャミンさんは、交通事故で大怪我をしましたが、その後、お子さんも生まれ、元気にされています。奨学生を含めた子どもたちは、ホームのアシャさん(看護学校在学中)や、聾唖のご両親の元で生まれたチャンダニさん(商業関係の大学に在学中)等、何人か感染しましたが、ほとんどのケースは、症状もなく、元気にされています。今年はネパールにと思っていますが、以前同様の気軽さまでは、まだ時間が必要なようです。インドで協力をして頂いている有機証明の検査官ジャイさんは、コロナ下でもベトナムなど海外を飛び回っています。(完二)
斉加尚代監督の「教育と愛国」を観ました。教育への政治圧力に焦点を当てたテレビドキュメンタリーの映画化です。始まって間もなく、某元総理大臣が「首長が教育委員会のメンバーを変えることで、あの横浜でも育鵬社の教科書が採用できた」と、私の住む横浜を口にしてビックリ。そういえば以前そんなニュースを聞いた気もするけれど、聞き流していた自分の無関心を反省。それにしても、「従軍慰安婦」や「集団自決」への国の関与を教科書に載せることを、自虐だの、反日だの、子どもが日本を愛せなくなる、自信をなくすだのというのがどうにも理解できません。それは、「だから日本人はだめだ」ということではなく、人間はどうしてそう考えてしまうのか、それを許してしまうのかという、未来のために学ぶべき心理学であり、社会学であり、己の誤りを認め、謝り、次に生かせることこそが本当の強さであり、自分に自信を持ち、自身を愛せることなのに。(早苗)
みなさま、夏カタログはいかがでしたでしょうか?あたたかいお声やご感想をお伝えくださって、本当にありがとうございます。励まされています。今月は秋カタログの撮影、編集が本格的に始まります。商品開発も大詰め!ニットや雑貨は、生産者の方々と最終のやりとり中。ハンディクラフトは常に新しいモノを期待されがちですが、作り手にとっても、私たちにとっても、世に生み出すからにはできるだけ長~~く愛される10年選手になってほしいので、厳選しながら一つひとつ愛情こめて開発しています。この2年半、ネパールに渡航できずにいますが、その分、サンプルの写真を送ってもらって、フィードバックをして、再度サンプルを作ってもらって・・・というやりとりが積極的に進むようになりました。生産者の方々も、私たちも、コロナ禍で簡単に会えないという大前提が共有でき、仕事を得るために必死で何とかしようという前向きな仕事の仕方につながったことは良い成果です。ミランガーメントのフェルトのブローチや、サヌ・バイさんの新アイテムなどなど、来週最終サンプルが届きます。写真では、「おォ!うまくできてる!」ものや、思わず2度見してしまう愛嬌ある表情とか、いい感じのところまできましたが、手元に届くまではドキドキです・・・可愛い雑貨たちが、どこかで誰かに寄り添い、生きる力につながりますように!(百合香)
今月もたくさんの学生さんたちが、ボランティアをしに事務所に来てくれました。「これまでは消費者側でしかなかったけれど、現場の仕事を知りたいと思った」「何か自分に出来ることはないかと思って、2年生からボランティア部に入った」という彼らの声を聞き、とても能動的な学生さんが多い!!と感激。そしてその様な学生さんたちがネパリにつながってくれたことに喜びを感じました。商品に触れてもらう作業はもちろん、お客様へのお手紙のメッセージを書いてもらうこともあります。「どんなことを書けばいいんですか…?」とはじめは不安そうにしていても、みんなで書きはじめると「どんな事書いてる~??」「私部活のこと書いてる!」「(終わりの時間になり)○○さんまで書きたかったー!」と愉しそうに話している姿を見て、書いてもらってよかったなといつも思います。(皆が帰った後に、書いてくれたメッセージを読むのが私の個人的な愉しみです^^笑)「フェアトレード」や「国際協力」に興味を持って来てくれる学生さんが多いのですが、やはり一番共有したいことは、どんなふうに生きていきたい?どんな社会をつくりたい?ということ。生産者の方々やお客様とのつながりを事務所で感じてもらいながら、自然と皆で語り合い、想いや理想、夢を共有できるような時間をつくれるように、私も頑張らねばと思います!(萌)