暮らすように働く 2020年9月
スタッフひとこと
最近、或る作家の著書を全て読もうと没頭しています。これまでは関心のあるテーマで本を選んできました。さまざまな人の視点を通して多角的に捉え、自分の判断の指針としたいと思うからです。今回もテーマで出会った作家でした。最初に読んだ本は、その作家自身の半生が書かれた本で、あまりに重く深く、魂を揺さぶられるとはこのことかと思いました。他の著書も読まずにはいられなくなり、読むと更に深く重層的に問題を捉えることができ、自分の生き方のヒントが詰まっていて、宝の山!だと思いました。テーマは「ハンセン病」、「沖縄」、作家は伊波敏男さんです。伊波さんの本を何冊も読むことで深く広く思索が形成されるのは、どの著書も壮絶なご自身の体験からの声であるだけでなく、日本の危機の本質を鋭く捉え、心の奥深くへ切り込み、無関心でいることを許さない、真の力を持っているからだと思います。(春代)
9月になっても、やはり、日々の大きな課題は、新型コロナのこと。ネパールからは物資が入らず、お店も時短しながらの営業。ネパールの都市部を中心としたロックダウン、公共交通の半年にわたる麻痺が早く良くなればと願うばかりです。又、猛暑の夏の影響もあり、草が良く伸びています。草刈りと格闘する夏になってしまいました。とはいえ、東北の陸前高田市では、感染者ゼロのこともあり、人に会うことは極力避けなければなりません。米どころの奥州市では、ついに感染者が出て、これまた人に会うことは難しい社会状況になっています。そんな時だからこそ、弱者にやさしい社会作りを共に考え、進める良い機会にしなければと思っています。幸いにも、沖縄では、皆様からの応援を背景に、カカオ栽培、カカオに関わる仕事作りが進んでいます。これからも、応援、宜しくお願い致します。(完二)
コロナ禍で生活の仕方が一変しましたね。ネパリも、いつもならカタログ発送の時などに学生さんやボランティアさんが集まり、狭い中ひしめき合いながら作業を一緒に行い、終わってからは映像を見たりお話をお聞きしたりといったミニ勉強会をし、ネパリカフェ&バーと称して食事を楽しみながら語り合ってきましたが、春以降そうした機会が持てずに半年が経ってしまいました。皆さん元気にされているかなぁ、昨今の社会情勢どんな風に感じていらっしゃるのかなぁ、と顔を合わせて気軽に語れるのはとても貴重なことなのだと感じています。(早苗)
今年は事務所がある自治会でお役目が回ってくる年で、防災部になりました。東日本大震災やネパール大地震の後、被災地を回り支援活動をしてきましたが、地元でのネットワークがなく、もっとつながりたい、いざという時に備えたいと思っていました。自治会に参加すると、複合災害の発生に危機感を持ち、真剣に考え策を練っている方々と出会い、心強く思いました。東北の避難所や仮設住宅、ネパールの避難キャンプを回り、出会った方々を思い出しました。ご自身やご家族が被災されながらも、皆のことを考えて動かれ、必死に生きられていた姿が忘れられません。また、福祉作業所「ライフ湘南」さんの販売会を、毎月第3金曜日にネパリ事務所前で行っていますが、ご近所さんにポスティングしたところたくさんいらして下さいました!販売している利用者さんも張り切って楽しそう!新入りな私たちですが、平時から顔をみて声を掛け合い、困り事があった時に気軽に頼ってもらえるようになれたらなと思っています。高齢化の進む地域で、より住みやすい福祉の町になったらな~と、足下でできることも大事にしていきます!(百合香)
とっても個人的な嬉しいニュースなのですが、沖縄について同年代とも学びたい気持ちが高ぶりすぎてしまい、突発的にSNSで声をかけたところ、17人もの友人が賛同してくれました。沖縄にルーツがありこれまで学ぶことをなんとなく避けてきた友人、日本人よりも日本の歴史に詳しい留学生たちに沖縄の真実を伝えたい日本語教師の友人、母になる前に自国の歴史を学びなおしたい友人。多くは、学生時代に国際協力を共に学び、アルバイトで必死に貯めたお金で海外に行きボランティアをしてきた仲間です。それそれが社会に出て仕事を持ち、日々忙しくしている中で、「社会人になったらあの頃の様に共に学べないのかな…」と一人寂しく思っていたのですが、それは違いました。社会を良くしたい、学びたいと思う仲間はいつでも周りにたくさんいました。どんなに小さな一言だったとしても、声をかけて良かったなと心の底から思っています。一人ひとりが無理なく、学びたいことを学べるように、Slack(スラック)というツールを使って興味のあるコンテンツの部屋をつくり、自由にチャットをしながら学んでいます。ゆくゆくは、一人でも二人でも多くの仲間と沖縄ツアーに一緒に行きたいな…と妄想しつつ、学ぶことをやめずに頑張りたいと思います。(萌)