カンチャンジャンガ紅茶農園 美味しさの秘密
豊かな香りとやさしい味わいで人気の手摘みのお茶シリーズ。どんなところで、どのようにつくられているのでしょうか?生産地の様子をご紹介いたします。ご覧頂けましたら幸いです。
◇ヒマラヤの麓、厳しい自然環境で育まれています
エベレスト、K2に次ぐ世界第3位の標高8,586mのカンチャンジャンガ。その麓、1,800m前後の高地に「カンチャンジャンガ紅茶農園(KTE)」の茶園があり、製茶工場も、1,600mの高地にあります。
澄んだ空気と、水と緑が豊かな地域で、ダージリンに隣接し、高品質の紅茶が採れる最適な環境です。日中の寒暖差に加え、四季の変化に恵まれた地で、春、夏、秋と年に3回旬が訪れます。
◇有機農業の実践により、人々の暮らしを守り、豊かな大地を次世代へ
カンチャンジャンガ紅茶農園は、1984年に100を超える農家が協力して協同組合組織を作り、農家の人々自身の力により始められました。海抜1800m前後の山間部で、傾斜度が最大60度もあり不毛だった土地を活用し、換金作物であるお茶の木を植え、生活改善に役立ててきました。
先祖代々受けつがれた叡智を利用し、あらゆる伝統的な手法で土壌の質を改善し、土壌を肥沃に保っています。養分の供給は、緑肥や堆肥を、虫の駆除には、野生のイラクサから抽出した成分など、身の回りにある天然由来成分の防虫効果を活用して行っています。
現在は約200人が働き、町から遠く離れた奥地の村で暮らす人々の生活水準の向上に寄与しています。茶摘みの季節には、もっと多くの人が仕事を得ています。
※1998年に、世界で最も厳しいといわれるオーストラリアの有機認証機関NASSAの認可を受けました。2001年には、NASSAによるJAS認証を受けました。その後毎年更新してきましたが、昨今手続きがより煩雑になり、費用負担も増したため、2017年にドイツのオーガニック認証機関CERESによるJAS認証に切り替えました。
◇最上級クオリティーSFTGFOPの茶葉
芯芽とその下のやわらかな若葉のみの「一芯二葉」を丁寧に手摘みしています。金色をした上質な新芽「ゴールデンチップ」も多く含まれ、希少価値があります。さらに、細かい産毛がたくさんついている、まだ葉が開いていない芯芽「チップ」も多く含まれています。紅茶にとろみと繊細で甘い香りを加えます。
◇子どもたちへの奨学金支援
仕事づくりと並行して、より多くの子どもたちに教育の機会を与えるため、私たちネパリ・バザーロは2002年から協働するNPO法人ベルダレルネーヨとKTEと共に、KTEで働くワーカーの子どもたち全員(毎年150~200人)に基礎教育支援を行ってきました。「全員が学校へ行ける」という事をネパールの歴史上初めて達成しました。2015年からはKTEが引き継ぎ継続しています。
2007年からは、高校を修了し進学したくても、両親を亡くしたり、母親だけであったり、兄弟姉妹が多かったりと、自力では進学を諦めざるをえない人々のため、専門教育支援を始めました。若者たちが、農業や獣医、医療などの専門知識と経験を積み、自立につながることを目指しています。
これらの奨学金制度により、ワーカーの農園に対する愛着が増し、定着率がよくなり、仕事の質が向上しました。また、長年続けてきた支援により専門職を得て自立した若者たちも出てきました。先輩たちの背中を見ながら育った子どもたちは、きっと夢を描けるようになるでしょう!
◇紅茶の製造工程をご紹介します
❶摘採 てきさい Plucking
一芯二葉の茶葉を手で摘む。
❷萎凋 いちょう Withering
自然の冷風の後、温風を通す。茶葉の湿気を取り除き、茶葉をやわらかくして揉めるようにする。
❸揉捻 じゅうねん Rolling
茶葉を機械で揉む。
❹発酵 はっこう Fermentation
発酵させる。味や香りが決まる、大事な工程。
❺乾燥 Firing
熱風をかけて発酵を止める。水分を飛ばし、理想の風味に仕上げる。
❻選別・等級区分 Sorting&Grading
茶葉をカットし、等級別に機械で分ける。
❼検品 Checking
手作業で異物除去する。
❽包装 Packing
パッキングをして、カトマンズに輸送。カトマンズの工房で、商品毎に包装して完成!日本へ輸出。
◇美味しい飲み方をご紹介いたします
[リーフタイプ] オーガニック紅茶リーフティー 春摘み紅茶 夏摘み紅茶 秋摘み紅茶
ホット
汲みたての水道水を沸騰させ、沸騰したての熱湯を、茶葉を入れたティーポットに勢いよく注ぎます。大きめの茶葉がしっかり開くまで、少し長めに3分半から5分ほどかけての抽出がおすすめです。茶葉は、一杯分2~3gに、お湯を160~200mlがおすすめです。
水出しもおすすめ
紅茶を低温で淹れると、カテキンやカフェインの渋みが抑えられ、甘みの素であるテアニンという成分を引き出します。テアニンは、疲れをとってリラックスさせる効果があります。カフェインも抑えられます。
特に春摘み紅茶は、より清涼感が愉しめておすすめです。
① 水1ℓに対して、茶葉10~15gをお茶用パックに入れて浸す。
② 常温で約3時間、冷蔵庫なら6~8時間置くだけでできあがり。早めに飲み切ってください。
[テトラティーバッグ] ストレートティー、春摘紅茶、レモングラス紅茶、ジンジャー紅茶
汲みたての水道水を沸騰させ、沸騰したての熱湯160~200mlを、1包入れた入れたティーポットに勢いよく注ぎます。大きめの茶葉がしっかり開くまで、少し長めに3分半から5分ほどかけての抽出がおすすめです。
[テトラティーバッグ] オレンジ&ジンジャー
汲みたての水道水を沸騰させ、軽く冷ましたお湯160~200mlを、1包入れた入れたティーポットに勢いよく注ぎます。オレンジピールの抽出にやや時間がかかるので、5分~蒸らすのがおすすめです。
[テトラティーバッグ] ダマスクローズ&ホワイトティー
汲みたての水道水を沸騰させ、軽く冷ました約350ccのお湯を、1包入れたティーポットに注ぎ2~3分程蒸らします。二煎目もお愉しみください。
“白茶”ともいわれるホワイトティーは、「萎凋」と「乾燥」のみで仕上げます。
発酵が非常に浅い状態で乾燥させた半発酵茶になります。「揉む」工程がないため、完成した茶葉は、ふわふわの白い産毛がついたままの状態で、これが「白茶」と呼ばれる所以です。岩手県久慈市で、農薬や化学肥料を使用せずに栽培したダマスクローズをブレンドしました。ホワイトティーの上品な味わいとフルーティーな香りをお愉しみください。発酵が浅いため、紅茶に比べてカフェインの濃度が低いのも特徴です。
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同じ茶の木から取れた葉でも、製法によって発酵の度合が異なり、味も香りも全く違うお茶に仕上がります。
【白茶】摘採→萎凋→乾燥
【紅茶】摘採→萎凋→揉捻→発酵→乾燥
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