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(終了)マリヤの賛歌 ― 石の叫び

終了いたしました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。下部に、当日の様子をUPしています。ご覧ください。

2024年の公演で大変ご好評をいただきました「マリヤの賛歌-石の叫び」。2025年6月14日(土)に再演いたします。

 

「マリヤの賛歌-石の叫び」

自伝『マリヤの賛歌』を残した、元日本軍慰安婦の城田すず子さんの言葉は、 泥沼の深淵から立ち返る人間の尊い魂に貫かれ、声をあげるとはどういうことなのかを全身全霊で教えてくれます。日本軍の性奴隷制度によって被害を受けた女性たちへの熱い思いに満ちています。 どうぞ耳を澄ませて、「私」と一緒に、城田さんの言葉に触れて下さい。 劇作家・精神科医 くるみざわしん

本作は戦時性暴力を告発、或いは糾弾するためだけに作られたものではない。城田すず子さんという一人の女性の、魂の遍歴を描いたものだ。戦地に駆り出され、あまりに多くの土地を転々とし、安住の地を求める城田さんの言葉は、現代を生きる私たちに重たく響く。それが「口を閉ざせ」と命じる何者かに立ち向かう石の叫びなのだ。舞台に登場する机の上に置かれた石は、城田さんが安住を得た「かにた婦人の村」にほど近い海辺で、金子順子さんが実際に見つけてきたものだ。金子さんはこの石を生涯手放すことはないだろう。演者として「マリヤの賛歌」を手放さない限りは。大阪で2022年に立ち上げ何演も重ねてきたこの舞台が、ネパリ・バザーロさんの招きによって神奈川までたどり着いた。城田さんの果てしない旅にも似て、本作は遠くまで出かけて多くの人びとに「伝える」ことに使命があるようだ。 劇団太陽族 岩崎正裕

日本軍の慰安婦にされた女性たちが戦後、被害を訴えました。それはごくごく一部の女性たちですが、事実に衝撃を受けました。声をあげたのは主に朝鮮半島や中国、フィリピンなど日本の統治下、支配下にあった国の女性たちで日本女性の証言はほとんどありません。なぜ声をあげられなかったのか。元慰安婦だった城田すず子さんの生涯を語る「マリヤの賛歌」で、城田さんは金子順子さんの体と声をかりて私たちに訴えます。これは過ぎた昔の話ではないよ、何が変わったの、何も変わっていないよ、気づいて、繰り返さないで。時空を超えたその叫びに心を動かされない人がいるでしょうか。 ネパリ・バザーロ 土屋春代

原案| 城田すず子「マリヤの賛歌」
作 |くるみざわしん
演出| 岩崎正裕(劇団太陽族)
出演|金子順子(コズミックシアター)

日時|2025年6月14日(土) 14:00 開演 (13:15 開場)
会場|地球市民かながわプラザ(通称あーすぷらざ)2Fプラザホール
横浜市栄区小菅ヶ谷1-2-1(JR本郷台駅より3分)

制作|「マリヤの賛歌を上演する会」
主催|特定非営利活動法人ベルダレルネーヨ
共催|フェアトレード団体 (有)ネパリ・バザーロ
協力|かにた婦人の村
舞台監督|笠河英雄(コズミックシアター)
演出助手|池田佳菜子

前売|3500円
当日|4000円

定員|220名

お問い合わせ先|有限会社ネパリ・バザーロ
TEL:045-891-9939
FAX:045-893-8254
E-mail:common@nbazaro.org

どうぞよろしくお願いいたします!

◆ご来場くださいました皆さま、誠にありがとうございました。当日の様子を一部ご紹介いたします。今後の公演情報は「コズミックシアター」さんのHPからご覧ください。7月21日(月祝)に埼玉で、9月12日(金)から15日(月祝)に大阪で予定されています。

金子順子さんが演じる城田すず子さんと、客席の私たち一人一人が一体となる圧巻の舞台を見せて頂きました。アフタートークでは、劇作家で精神科医のくるみざわしんさんと、主演の金子順子さんからお話をお聞きしました。進行は、ネパリ・バザーロ創立の土屋春代が行いました。

お客様のご感想を一部ご紹介させて頂きます。

◇なぜ“そばに立つ人”がいない、耳を澄ませて話を聴く人がいない、彼女たちの沈黙に支えられてこの国はある。その中に私がいる。「沈黙が国家を支える」というフレーズが一番刺さりました。今日のお芝居が私を動かすことになりそうです。感謝

◇生の声と演技で伝えられる城田すず子さんの生き様がストレートに心にささりました。一人の人間をここまで踏みつけにする戦争、性暴力は、絶対許してはならないとあらためて強く思いました。自身も、そうしたメッセージを発信できる人になりたいと、お三方のアフタートークを聞いて思いました。

◇金子順子さんの演技が大変素晴らしかった!!又、トークでの金子さんの話された、その時のステージでいつも違う演技になること・・・お客様と繋がり作り上げる姿勢に感服しました。又、くるみざわさんがこの作品を書き上げるのに当たって城田さんの手記、彼女の残した言葉を大切に伝えたこと書かれたことに拍手です。

◇すばらしい芝居でした。その一言。人はあのように表現できるのかと・・・。当事者の語る史実・物語は貴重ですね。あったことを知らねばと思います。それをこのように感動する芝居で伝えて頂いて、感謝です。

◇城田すず子さんの本「マリアの賛歌」は何年か前に読んだのですが、今回の金子順子さんの演じる「私」によってあらためてよみがえる、というよりも、突きつけられる思いがしました。圧巻は、ラジオに出演したときの場面…爆弾でバラバラになった肉塊をかき集める手の動き。骸骨のような兵士の姿。半狂乱にならなければ生きることもできなかった少女たち。女たち。たくさんの死。戦争の記憶で伝えがたいもののひとつはにおい、だと聞きます。そのにおいのようなものが、金子順子さんの手、から、声、から、全身から立ちのぼってくるようでした。戦争は戦って、銃弾で死ぬんじゃないんだ。飢えて、人間性を徹底的に否定されて、死んだ、ということもわからないまま死ぬということなのか戦争が終わったら何もかもなかったかのように生きていくことはできない。それから何十年も荷を担いで生きなければならないということを城田すず子さんの生きざまがズシンと胸に響いています。非力な存在だと実感しますが、せめて想像していくこと…。今もある戦争が、貧困が、すず子さんを生み続けているのではないかということをおそろしいこと、理不尽なことから眼をそらさないで生きていくのは私にとって簡単なことではありません。ネパリのみなさんの今回のような機会がとても大事なんだと、またあらためて感じ入りました。

◇フェアトレードの団体がこの公演を行うことに興味を持ちました。沖縄や福島の支援と共通の一貫した想いが伝わってきました。フェアトレードに関わるものとして何のためにという部分を改めて手の中に握りしめられた感じです。ありがとうございました。

終了後、スタッフ・関係者・ボランティアでお手伝い頂いた方々と、「マリヤの賛歌を上演する会」の皆さん(演出の岩崎さんはご帰阪後で残念…!)を囲んで。本当にありがとうございました!

日時:
2025/06/14 〜2025/06/14 14:00 〜16:15
会場:
地球市民かながわプラザ 2Fプラザホール
横浜市栄区小菅ケ谷1-2-1
交通アクセス:
JR本郷台駅より徒歩3分